明治維新の実像は「幕末期に入った国際金融資本の魔手」こそが真実

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明治維新の実像

明治維新はアジアで唯一西欧列強の圧力と渉り合いつつ、近代化革命の成功したアジアで数少ない事例として、語られることが多い。

又その功績の多くを維新の志士を始め、日本人の主体的成果としての見方が主流になったのは、戦後の特に、司馬遼太郎の著書に負う影響が大きいと思われる(司馬史観と言われる)。

しかし最近、より実証的観点から、西欧列強、その背後の支配勢力=国際金融資本の仕掛けや謀略の影響が一般的に言われる以上に大きかったことの事実を実証した,記事が著わされるようになってきている。

ここに紹介する記事「国際金融資本の魔手」も、幕末期~明治期の実像に迫った記事としてとても興味深い。

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マセソン-ロスチャイルド関係は多数の文献があります。

「赤い楯」にも論述があったと記憶しています。グラバーは英国アバディーンの船乗りの家系です。 荒っぽい人間です。

成り上がるために、スコティッシュ・ライトに入会し、「極東支配人」マセソン商会の援助を得て、「日本処分者」として長崎に送り込まれた人間です。

グラバー自身はまだ若く、彼自身の資産も信用もありません。 ただの代理人です。

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グラバーの買いつけた武器の信用状を裏書きしたのがマセソン商会であるはずです。

グラバーの位置づけは、本質的に、16世紀初頭のコルテスやピサロと変わらないと見るべきです。

「ロスチャイルド-マセソン-グラバー枢軸」は、地理的には、「ロンドン-上海-長崎枢軸」です。

上海は、第二次大戦の勃発まで、日本処分の指令基地であったと理解しています。

戦前の上海の繁栄と、そこにおける策謀についても文献が多数あるようです。

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■倒幕枢軸:グラバー-薩長連合

薩摩-長州連合は、倒幕を目的とする機関です。これを成立させたのが海援隊であり、坂本龍馬といわれています。

しかし、この理解は国内勢力の結合にとどまっています。薩摩-長州連合だけでは倒幕は無理です。

より本質的には、「グラバーの商社を仲介した薩摩への武器供給取引が本格的に成立した」という点が重要です。

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英国等で生産された銃器弾薬は、マセソン商会の信用を通じて極東に輸出され、これをグラバー商会が買いつけ、薩摩藩に売却します。

この取引の仲介に加わった仲介者が海援隊だったと思います。

薩摩藩はたまたま財政状態がよく、特に砂糖の密貿易で設けていたはずです。

当時は砂糖で成り金になれる時代でした。 この金を銃器に代えたわけです。

つまり、倒幕枢軸は、薩摩-長州ではなく、薩摩(+長州)-グラバー-マセソン-西洋金融資本と見るのが妥当な見方です。

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■倒幕プロセスと内戦の回避

薩摩-長州連合と幕府との本格的な内戦は回避されました。この直後、グラバー商会は破産しました。

なぜグラバー商会が倒産したのか。グラバーは、薩摩長州連合と幕府との内戦を予期し、多量の武器弾薬を上海経由で仕入れていました。

武器弾薬の多くは上海の倉庫に貯蔵され、輸出を待っていたはずです。

薩摩藩から武器代金を回収し、これによって仕入れ手形代金を決済する予定でした。

ところが、幕府は早々と降参してしまいました。 グラバーは武器の仕入れ代金を決済することができず、倒産してしまいました。

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同じころ、幕府側にはパークス公使をはじめとする大陸勢力が接近し、武器供給を申し出ていました。

幕府がこの申し出を本格的に飲んでいれば、大規模内戦になったはずです。

この結果、グラバー商会は大儲けしていたはずです。

もちろん、明治政府は、グラバー商会への支払いと、幕府が降り出した手形の決済とを抱え込むことになったと思われます(国際慣行上は倒幕後の幕府の負債を明治政府が支払う義務は必ずしもないでしょうから、仮定の問題ですが)。

従って、明治政府は、出発時から超多額の外債を背負い込むはめになったはずです。

徳川慶喜は、おそらくこの事情を理解し、内戦を回避したのではないかといわれていますね。 彼は我々の恩人です。

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■坂本龍馬について

坂本龍馬は、薩摩藩とグラバーとの商取引の開始を仲介したはずです。したがって、生きていれば、明治政府の黒幕となったことでしょう。

しかし暗殺されてしまいました。

竜馬は、倒幕派だったはずなのに、突然、公武合体派に変わり、その後暗殺されてしまいました。

この理由については、小林 久三氏の「竜馬暗殺」が説得的です。

要するに、竜馬は、最初は倒幕派だったのですが、途中で上記した「内戦」の策謀に気づいてしまったというものです。

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この理由は、推測ですが、グラバー商会が欧州から超多量の武器弾薬を仕入れているという情報を得たからかもしれません。

また幕府側の策謀情報も得ていたでしょう。

超多量の銃器がなんのために必要なのか? 明敏な竜馬には、大規模内戦を起こすためだと直ちにわかったはずです。

このため、グラバー-薩摩藩の倒幕路線と対立し、消されたというものです。

誰が手を下したのかはあまり興味がないんですが、すでに倒幕を決定して多量の武器を購入し終わっていた薩摩藩と見るのが論理的帰結です。 

薩摩藩はもはや後戻りはできないという決定をしていたのです。

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■国際金融資本と明治国家

グラバー-薩摩藩の仲介者としての竜馬のポジションを乗っ取ったのが岩崎でしょう。

明治政府は、薩摩-長州藩閥が正当性を装ったものにすぎません。

各藩とも、明治政府に正当性が乏しいのは内心良くわかっていますが、西洋列強の影を見て、明治政府と争っても先の展望がないと考え、

華族身分の保証と引き換えに藩を売ったわけです。

このとき(玉)の威光が効いたのかどうかは実証的には知りませんが、小室氏はそう主張しています。 そうかもしれません。

明治政府は最初から軍閥と二人三脚で発足したようですね。

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■戊辰戦争と軍閥

戊辰戦争時、奥羽諸藩は、情報や時代認識の不足から明治政府に反対反抗したことになっています。

そんな馬鹿なことはありません。 会津藩は、あらゆる陰謀が渦巻く京都に拠点があって取り締まりを行っていたのですから、上記の事情など手に取るようにわかっていました。

しかし、それでも反抗したのは、グラバー-薩摩長州枢軸が許せないし、根本的に間違っているという確信があったからに違いありません(実証は無理だね。 だけどそう確信しています)。

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その会津藩を武力で踏みつぶした明治政府に強い疑念を感じています。

江戸で十分に乱費できなかった武器弾薬を処分しようとしたのでしょうか?

ここにはグラバーの意向が働いていたと考えています。

大規模内戦が破産回避の絶対条件でしたから。

戊辰戦争の兵站は儲かる商売でした。

ここから現在につながる財閥群の「資本の初期蓄積」がなされたことは有名です。

これらの費用も明治政府の負債となり、明治政府を西洋金融資本の軛につなぐことになります。

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■朝鮮政府への示威的開国強要

明治政府は、朝鮮政府に対して、突然ペリーも顔負けの強引な開国強要を行います。 突然沖合に軍艦を派遣して開国を強要したわけです。

西郷が征韓論を唱えたということになっていますが、怪しいものです。

明治政府が米国のサル真似をしたことは、既に西洋金融資本に操られていたことを疑問の余地なく示す証拠だと思っています。

西郷レベルの発案ではありません。

ここが戦前歴史の最大の分岐点だったと思います。その分岐点に西郷隆盛が立っていることは不思議です。

彼は上野公園に立っているだけじゃないですよ。

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ここには明治維新に対する非常に重要な視点が示されている。

● ひとつの視点は明治維新が国際金融資本の介入なしに成立しなかったであるということ

むしろ明治維新は彼ら国際金融資本が仕掛けて成立したという見方が正しい上記の筆者も
>つまり、倒幕枢軸は、薩摩-長州ではなく、薩摩(+長州)-グラバー-マセソン-西洋金融資本と見るのが妥当<と記述されているが、私もその視点が当を得ていると思う。

その証拠に、明治維新の最大の立役者といわれてきた坂本龍馬でさえ、薩摩藩とグラバーとの商取引を仲介したという以上に西洋金融資本⇒マセソンの代理人という役割を担っていたという事実。

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彼らが日本に仕掛けをする為に彼らの代理人に相応しい人材を探していて、それが坂本竜馬であった。

日本で最初に、竜馬が設立した株式会社も到底、彼一人で考えたものではなく、西洋金融資本⇒マセソンが設立させたのであろう。

倒幕の為、あれほど対立していた長州藩と薩摩藩を、坂本竜馬を仲介にして薩長連合として成立させたのも西洋金融資本の謀略であった。

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● もう一つの視点は日本が国際金融資本の思い通リにならなかった点。(これは私の仮説ですが)

薩摩-長州連合と幕府との本格的な内戦回避は徳川慶喜の判断により、大政奉還という形で、成されたが、その要因は日本人の共認(共同体的)体質の強さにあり、

この点は流石に、マセランやグラバーなどの、「自分以外は敵」が原点の西洋人には、予測し得ない事態であった。

この共認(共同体的)体質の強さが、日本が国際金融資本の魔手から逃れ、辛うじて、植民地にならずに済んだ、重要な要因の一つである。

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