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ユダヤ文化と日本:秦氏三所明神として奉祭するのは鴨氏が禰宜として縁ががある
「秦氏本系帳(はたしほんけいちょう)」 には、
賀茂氏の 「 丹塗り矢伝説 」 とそっくりな物語が記されています。
昔々、秦氏の娘が葛野川で洗濯をしていた。
すると、上流から矢が一本流れてきた。
彼女はそれを持って帰り、戸上に刺しておいた。
やがて、娘はひとりでに懐妊。
男の子を産んだ。
あるとき宴会を開き、秦氏の祖父母が男の子に向かって、
父親に酒を飲ませよと言った。
すると、男の子は戸上の矢を指差し、これすなわち雷公といい、
そのまま天井をつきぬけて、天に昇っていった。
これにより、鴨上社は別雷神とし、鴨下社は御祖神と称す。
戸上の矢は、松尾大明神である。
以上、これら秦氏三所明神として奉祭(ほうさい)する。
しかし、鴨の氏人は秦氏の婿である。
秦氏は愛する婿のために、鴨祭を譲与する。
今日、鴨氏が禰宜(ねぎ=神官)として奉祭するのは、この縁があるためである。
これから分かるように、賀茂氏の 「丹塗り矢伝説」 と違うのは、玉依姫が秦氏の娘になっている事で、秦氏の娘の婿は火雷神であり、娘婿ゆえ、秦氏は松尾大社を創建して、火雷神を祀ったことになります。
また、突然に賀茂氏が登場し、賀茂氏は秦氏にとって娘婿で、愛するが故に、それまで秦氏が行ってきた葵祭りを賀茂氏に譲ったとしており、松尾大明神=火雷神が賀茂氏の祭神となります。
そして、 賀茂玉依姫 = 秦玉依姫 であり、やはり、秦氏と賀茂氏は一体であることが分かります。