現在、世界中で432基(2008年IAEAデータ)以上の原子力発電所が稼動し、
EUに於いては電力の約30%を核エネルギーから得ており、
フランスに於いては総発電力の約80%を原子力発電でまかない、
ヨーロッパ中にその安価で安定した電力を供給しています。
何故、フランスがこれほど原子力が強いのか、
それはパリで放射能の研究をしていたキューリー夫人の研究パトロンが、
金融王ネイサンのひ孫にあたるアンリ・ロスチャイルドであった事に遡り、
キューリー夫人の娘婿ジョリオ・キューリーがフランスの
初代原子力庁長官であった事もあります。
具体的に、アンリ・ロスチャイルドがどのように
研究のサポートをしたかといえば、
金融から産業資本にも手を出したロスチャイルドですが、
キューリー夫人の放射能、すなわち原子物理学に将来性を感じた事、
そしてロスチャイルドが保有する鉱山会社
リオ・チント・ジンクがウランなど放射性物質である鉱物を
キューリー夫人に提供していたのです。
ヨーロッパ大陸で、最初に走った鉄道は
ロスチャイルド・ウィーン家がつくったウィーン~ボヘミア間の
フェルナンド皇帝鉄道で、
その後ロスチャイルド・パリ家がパリ~サンジェルマン、パリ~ヴェルサイユ、
パリとベルギーなど、北部鉄道をつくった事は既に紹介しました。
この鉄道ブームにより、鉄と石炭を求めて、ヨーロッパ列強はアフリカやアジアにやってきたのです。 そして、地中海をはさんでフランスの向かい側に位置し、鉄鉱石のあるアルジェリアは、フランスの植民地になってしまったのです。
当時の鉱山開発は、ダイナマイトでとりあえず山を爆破し、
なにかキラキラするものがあれば、
金属の鉱脈があると考えるものでした。
ロスチャイルドは、
バグー油田開発で倒産しかけたノーベルにお金を融資した経緯から、
ノーベルを支配し、彼のダイナマイトで鉱山開発を進めることができました。
マリア・スクロドフスがパリにやってきて、
ピエール・キューリーと結婚し、キューリー夫人となりますが、
1898年に夫妻が発見した新しい放射性元素は、
夫人の故国ポーランドにちなみポロニウムと名づけられ、
次に夫妻が発見したのは放射線(radiation)を出す物質で、
今度はラジウムと名付けられます。
これら、鉱石は今のように簡単に手にいる時代ではなかったので、
ロスチャイルドのリオ・チント・ジンク社が提供し、
こうしてキューリー夫人のラジウム発見に端を発した原子物理学は、
事業に姿をかえ、ロスチャイルドの手に落ちてゆきました。
ちなみに、1948年にロスチャイルド系の企業ATTの
ベル研のショックレーらによって発明されたトランジスタは、
そのメンバーの一部が半導体産業の学校とも呼ばれる
フェアチャイルド社を設立し、世界で始めてICを商用化しますが、
このフェアチャイルドからスピンアウトしIntelを設立したのが
ゴードン・ムーア、同じくフェアチャイルドから
スピンアウトしAMDを設立したのがジェリー・サンダースであります。
そして、このフェアチャイルド社設立に当たり、
資金提供したのがロスチャイルドで、
さらに第二次世界大戦での原爆開発のプロジェクト
「マンハッタン計画」 でウランを提供したのもロスチャイルド。
第二次世界大戦中、アメリカと日本で原爆の開発競争が繰り広げられている中、
アメリカの原子爆弾開発マンハッタン計画では、
そのウランの調達は、アフリカのベルギー領コンゴ、カナダのグレートベア鉱山、
アメリカのコロラド州カルノー鉱山で行われましたが、
広島に落とされた原爆に使われたウランはコンゴ製です。
マンハッタン計画は、核物理学や資源確保という面で国際的な作戦計画であり、
そのリーダーは、のちに国際原子力機関(IAEA)を創設する、
ベルトラン・ゴールドシュミットですが、
彼の妻は、ロスチャイルド一族のナオミ・ロスチャイルド。