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ロスチャイルド家は密輸により莫大な利益をあげました18
ネイサン・マイヤー・ロスチャイルド( Nathan Mayer Rothschild : 1777 – 1836 )
ロスチャイルド財閥の祖、マイヤー・アムシェル・ロスチャイルドが
ロスチャイルド商会の基礎を築きましたが、
本当の意味でロスチャイルド家が財閥と呼ばれるにふさわしい基礎を築いたのは、
イギリスに派遣されたマイヤーの3男、ネイサン・マイヤー・ロスチャイルドです。
フランス革命の約10年後の1798年、21歳のネイサンは、
イギリスの繊維産業都市マンチェスターに送り込まれました。
フランス革命後の混乱後、コルシカ生まれの風雲児、
ナポレオン・ポナパルトが実権を握りますが、
彼はヨーロッパで唯一フランスに敵対するイギリスを痛めつけるために、
1806年にイギリスとの貿易を一切禁止する大陸封鎖令を出します。
コーヒー、砂糖、タバコ、綿製品など、イギリスとその植民地からの商品が、
封鎖令のために底をつき、暴騰したのを確認したマイヤーとその息子達は、
それらの物資を大々的に大陸に密輸し、ロスチャイルド家は莫大な利益をあげました。
イギリスでの上記品々は販路を失い暴落しており、
その頃マンチェスターからロンドンに移り住んでいたネイサンが、
安く買い叩き、ヨーロッパ大陸の海岸に陸揚げし、
その兄弟達がこの禁輸品を受け取り、高値で販売したからです。
本来は、取り締まるはずのフランスの沿岸警備隊、
そしてナポレオンは、ロスチャイルドからしっかりと
賄賂漬けにされていたのです。