もくじ
ロスチャイルド一族は他人の金をデンマーク政府に貸付け財を成す19
ロスチャイルド財閥の祖、マイヤー・アムシェル・ロスチャイルドと
1775年に知己を得、1801年から彼に財産の運用を任せるようになった
ヴィルヘルム9世ですが、マイヤー・アムシェル・ロスチャイルドは
早速1802年に、デンマーク政府に1000万ターレルの貸付を行いました。
この資金は、ヘッセン・カッセル伯爵(ヴィルヘルム9世)一族の
莫大な財産の一部であり、ロスチャイルド一族は他人の金を政府に貸し付けて、
金融史上まれにみるサクセスストーリーが約束されました。
そして、1806年10月、コルシカ生まれの風雲児ナポレオン・ボナパルトが
フランスの実権を握り、プロシャに攻め込み、ヴィルヘルム9世までが、
フランス兵が居城に迫ってきたので、馬車で北方に逃げざるを得なくなり、
王妃の実家デンマークに身を寄せました。
この時、ヴィルヘルム9世の管財人として、
マイヤー・アムシェル・ロスチャイルドが隠密に選ばれ、
ヴィルヘルム9世から隠すよう命じられた現金60万ポンドは
ブドウ酒樽にいれて秘密の場所に隠され、
ナポレオンの失脚で1814年にヴィルヘルム9世が
領地に戻ってきたとき、樽ごと返されました。
諸公への巨額の貸付金もロスチャイルド商会が管理する事となり、
ロスチャイルドは巨額の富を得る事になりました。
ヴィルヘルム9世から預かったお金を隠したと書きましたが、
ロスチャイルド一族はその金を運用し、
利益を得ていた事はいうまでもありません。